古代中国の「易」とは?森羅万象から占う
中国には「易(えき)」という占いがあります。
とても古い歴史のある占いで、周王朝の時代に生まれた「周易」は日本にも伝えられました。
今回は、中国の占いの基礎にもなっている「易」について解説しましょう。
「易」とは?儒教がルーツ?
「易(えき)」の発祥は、古代中国の神話までさかのぼります。
古代中国の神様である「伏義」が著者だとされる儒教の経典「易経」には、陰と陽、森羅万象などの中国の占いの原則となるものが書かれています。
この世界の全てを太極とし、これを陰と陽の2つに分けて、さらに8つに分けた「八卦」の要素によって占っていくのが「易」です。
実際は、この八卦と八卦をかけて「六十四卦」に分けて占い、「筮竹(ぜいちく)」という棒のようなアイテムが用いられています。
どうやって占うの?コインやダイスを使う場合も
易では八卦の要素「乾(けん)」「兌(だ)」「巽(そん)」「坎(かん)」「離(り)」「艮(ごん)」「震(しん)「坤(こん)」をベースに、3回に分けて占った結果から解釈します。
占いは竹ひごのような筮竹という棒を使うほか、コインやダイスを使うこともあります。
難しく複雑な「本筮法」の代わりに、簡略された「中筮法」や「略筮法」を使うのが一般的で、日本では「周易」の占い方法が多く見られるでしょう。
何が占えるの?近い将来だったら何でもOK
森羅万象を知ることができる易は、仕事運や恋愛運、金運や健康運などほぼ全ての占いに通じています。
失くしたものを見つけるためにも使われることがあり、中国では日常的に用いられてきました。
数十年先の遠い未来については見ることができないので、長くても1年先くらいまでのことを占う時に使いましょう。
今決めようとしていることの吉凶を占ったり、現状が好転するかどうか占うのに適しています。
八卦の意味は?タロット占いに似ている?
八卦にはそれぞれ自然現象と関係があり、八卦と関係している自然現象を組み合わせることで占うのが「六十四卦」です。
「乾」は「天」、「離」は「火」など、八卦にあてがわれた自然現象により、「高貴で威厳がある」、「熱しやすく冷めやすい」などの意味が読み取られ、現状の分析やこれからの予想に利用されているのです。
タロット占いもカードに描かれた人物やエレメントによって意味があるので、そういった意味では近いものがあるのかもしれませんね。
易は陰と陽、森羅万象を表す八卦によって占うものです。
現代では簡素化された易占いもあるので、興味がある人は調べてみてくださいね♪