年末調整はやり直しできる?控除を申告し忘れた場合の対処法とは

年末調整の際、申告内容を間違えてしまうケースはよくあるといいます。
会社を通して年末調整をする従業員のなかには、書類の作成や計算が苦手な人もいるでしょう。
今回は、年末調整で各種控除について申告するのを忘れてしまった場合の対処法について解説します。
年末調整で忘れてた!控除の申告漏れはどうする?
年末調整では、配偶者控除・配偶者特別控除、生命保険料控除、社会保険料控除などの所得控除が適用されます。
控除の適用漏れが発生するケースでは、配偶者が正社員からパートに変わって控除対象となったのに申告を忘れていた、申告書を提出した後で保険料の控除証明書が郵送されてきたなどの理由があります。
また、同一生計の親が退職し、扶養となったことを申告し忘れて扶養控除が適用されなかったという人も多いです。
年末調整の翌年1月末日までならやり直しできるので、勤務先に申し出てください。
年末調整の修正を断られた!どうすれば良い?
従業員から集めた年末調整申告書は、すぐに処理されて源泉所得税の計算、法定調書や給与支払報告書の作成にも使用されます。
控除内容の修正は、申請者だけでなく勤務先の事務処理をやり直すことにもなるのです。
そのため、総務や経理担当には迷惑をかけることになるでしょう。
源泉徴収票が配布されるのを待って、自身で確定申告にて控除の再申請をするのもおすすめです。
3月15日まで確定申告が可能で、年末調整での控除漏れを再申告することができます。
確定申告では年末調整の対象ではない雑損控除、医療費控除、ふるさと納税などの寄付金控除など、すべての所得控除を申告可能です。
何年も忘れてた!いつまで控除の再申告はできる?
控除できるものがあったのに、何年も申告していなかった場合はどうなるのでしょうか。
確定申告の場合、過去5年分までさかのぼって申告することができます。
年末調整での控除漏れについても確定申告で修正するため、同じように5年間は猶予があると考えられるでしょう。
適用できる控除があったのに申請しなかった場合は、税金を納め過ぎた状態になっています。
「還付申告」を行うと、過剰に納めた分の税金を取り戻すことが可能です。
実際には「更生の請求」という手続きによって所定の書類を税務署に提出し、その内容が認められれば本来控除されるべきだった分の税金が還付されます。
控除の申告を忘れていても、5年前までなら修正することができます。
払い過ぎた税金も還付されるため、ぜひ利用しましょう。