レチノールって何に聞くの?多くの肌悩みに効く万能成分とは

美容家の間で、「朝ビタ夜レチ」という言葉が流行しています。
これは朝にビタミンCを補給し、夜にレチノールを導入するというメソッドで、毛穴対策のほか、ハリ肌効果も期待されると注目されている美容法です。
ビタミンCは古くから化粧品に配合されている一般的な成分ですが、レチノールにはどんな美容効果があるのでしょうか。
今回はレチノールの効能を解説するとともに、スキンケアにおける適切な使用タイミングについてご紹介します。
レチノールって?脂溶性ビタミンAの効果とは
レチノールは、脂に溶ける性質を持つビタミンAの一種です。
そもそもビタミンAにはレチノール、レチナール、レチノイン酸(トレチノイン)という種類があり、これらの総称として「ビタミンA」と呼ばれています。
なかでもレチノールは美容液などに配合される成分として最も一般的で、肌のターンオーバーを促進し、皮脂分泌を正常化させる効果が期待できるでしょう。
オイリー肌の改善や、コラーゲン増進にも役立ちます。
より直接的に肌に作用するものは、レチナールが使用されていることが多いです。
この2つに対し、さらに強力な効果を発揮するのがレチノイン酸で、ニキビやシワの治療に使われる医薬品に配合されています。
この成分は医師の診察による処方が必要であり、市販の化粧品には含まれていません。
美白効果も!レチノールはアンチエイジングに最適
肌の奥深くにある真皮層は、線維芽細胞によって生成されるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分で構成されています。
肌の弾力やハリは、これらの成分によって保たれているのです。
加齢や乾燥でコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が不足すると、シワやたるみの原因にも…
レチノールは肌のハリと潤いをもたらす成分を作り出すのに必要な、線維芽細胞を活性化させる効果があります。
シワやたるみが改善するだけでなく、保湿成分グリコサミノグリカンを増加させ、肌の保湿力をアップしてくれるという優れものです。
また、レチノールのターンオーバー促進効果によって肌の新陳代謝が活発になり、シミやそばかす、色素沈着が軽減されます。
その結果、美肌にもつながると考えられているのです。
レチノールはいつ使う?使用後の肌トラブルにも注意!
レチノールは紫外線に当たると効力が失われるので、夜のスキンケアに使うか、日中使う場合は上から日焼け止めを塗るのがおすすめです。
ビタミンAが不足している肌にレチノールを使うと、皮剥けや乾燥、赤みがなどのトラブルが発生する場合があります。
これはビタミンAの急激な供給による一時的な反応であるため、少量ずつ使用することで改善されるケースがほとんどです。
初めてレチノール配合化粧品を使う場合は、髪で隠れるおでこ部分など目立たない場所に少量だけ使いましょう。
外出前に肌トラブルが起きると大変なので、夜のスキンケアに使用する方が安心ですね。
ビタミンCは過剰な皮脂分泌を抑え、紫外線のダメージからも守ってくれます。
そのため、朝のスキンケアに取り入れることが推奨されているのです。
一方レチノールは紫外線に当たる心配のない夜のほうが、高い効果を発揮します。
「朝ビタ夜レチ」は、それぞれの美容効果を最大限に活かす合言葉ですね。